歯科専売品と一般市販品の違い
歯科医院で販売している歯ブラシや歯磨き粉の多くは「歯科専売品」です。
歯科医院でのみ販売され、スーパーや薬局などで一般市販されることはないケア商品になります。
では、どんな違いがあるのでしょうか?

違う点を挙げればきりがないですが、一番は販売ターゲットの違いです。
一般市販品はスーパーや薬局に来るすべてのお客さんがターゲットになります。
でも歯科専売品は、歯科医院に来る患者さん(一般のお客さん)をメインターゲットにはしていません。
歯科医師や歯科衛生士など、歯科医院に勤務する歯科医療従事者をターゲットとしています。
そもそも薬局などのお店と違って歯科医院は必ず歯ブラシなどを売らないといけないわけではありません。
つまり、そこに勤務する歯科医師をはじめとした歯科医療従事者に気に入ってもらわなければ、患者さんには購入する機会すらなくなるのです。
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ターゲットが異なれば商品の仕様もアピールポイントも異なってきます。
商品を売るときに考えることは、品質や価格、それにかかるコストなどたくさんあると思います。
歯科専売品では、不特定多数のお客さんではなく、歯科を専門として仕事をしているプロに限定して気に入ってもらうにはどうするかを考えることになります。
例えば歯ブラシを例に挙げます。

私たちがまず見るのは、効率よくプラークが落とせるか、磨きやすいか、毛先の形状はどんなものか、などです。
メーカーが公表しているデータなどの資料を見ることも多いです。
口腔ケア・予防の大切さを嫌というほど知っているので、質の高い良いものを使うべきだと考える人が多く、価格で判断することはあまりないです。
今まで色々な歯ブラシを試してきましたが、正直、品質の悪い歯ブラシはどんなに時間をかけて磨いてもプラークが全然落ちません。
プラークを落とす効率の悪い歯ブラシは有名なメーカーでもどんなにコスパが良くても、私は使いたくないですし、むろんプロとして人に勧めることはできません。
そうなってくると価格やコスト面より、ある一定ライン以上の品質をクリアした歯ブラシが求められることになります。
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一方薬局などで売っている歯ブラシを買うときに、皆さんはどのように選びますか?
たぶんパッケージが目立つもしくはデザインが可愛いいとか、CMしている有名人のポスターを見てとか、消耗品だからできるだけお手頃価格で、というものを選ぶのではないでしょうか?
わざわざメーカーとか毛の硬さとか違うものを10種類ぐらい購入して比較検討する人は少ないと思います。
また、プラークがきちんと落ちているかを磨いた感覚だけで確認することも難しいです。
目につきやすい、買いやすいということが第一選択の歯ブラシが多くなってきます。
こうやって考えてみると重視する点が違ってくることで、同じ商品でありながら「歯科専品」と「一般市販品」という販売場所も価格も求める性質も異なる商品になるんですね。
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歯科専売品、一般市販品のどちらが良い悪いということではなく、何を重視して選ぶのかということだと思います。
このブログを読んだことをきっかけにして、あなた自身に合ったケア商品を見つけ、虫歯や歯周病の予防に取り組んでいただけたらと思っています。
↓歯ブラシや歯磨き粉について気になる方はこちらもご覧ください。
歯ブラシを選ぶポイント – ついき歯科 ブログ (tsuiki-dental.jp)
歯周病予防に特化した歯ブラシ・歯磨き粉などの紹介 – ついき歯科 ブログ (tsuiki-dental.jp)
虫歯になりやすい方に最適な歯磨き粉の紹介 – ついき歯科 ブログ (tsuiki-dental.jp)
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